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【心臓病】
心臓は収縮と拡張を繰り返して、酸素や栄養を運ぶ血液を全身に送ります。
ですから、心臓病になるといろいろ具合が悪くなります。
心臓病の原因によって症状はさまざまですが、以下のような症状が見られたら早めに病院へお越しください。
・呼吸が速い(苦しそう、舌の色が紫っぽい)
・のどに何か詰まったような咳をする
・散歩中に立ち止まって動きたがらない
・痩せてきた(あるいは体重が増加した)
・お腹が膨らんできた
・歩いているときに突然ふらついたり倒れたりする
心臓病は進行性の病気です。早期発見がとても大切です。
心臓病になっても、すぐには症状が現れません。
ほとんどの犬の心臓病は、高齢になって病気が始まります。
いったん発症すると、ずっと投薬が必要になります。お薬で治すと言うよりは、症状を抑えたりそれ以上進行させないように、
お薬でコントロールするということです。
心臓病のお薬は効果によって何種類もありますが、症状によって、お薬の種類や数が異なります。
一般的に、利尿剤や強心剤、血管拡張薬などを組み合わせて使います。
利尿剤 | 尿の量を増やして、体内の余分な水分(肺やお腹にたまった水分、足のむくみ)やナトリウムなどの排出を助けます。 |
強心剤 | 弱ってきた心臓の収縮力を増す働きをします。 |
血管拡張剤 | 血液を全身に流れやすくする働きをします。 |
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◎症状がなくても、元気なうちから一年に一回、 7歳を過ぎれば半年に一回程度の定期健診を受けましょう。
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【外耳炎】
外耳炎は、耳の穴から鼓膜までの間の外耳道に、カビや細菌が感染し炎症を引き起こす耳の病気です。
犬が外耳炎になると、頭をよく振る、耳が臭う、耳だれが出るなどの症状が見られるようになります。
耳の炎症はワンちゃんにはとても不快な症状です。症状がひどくならないうちに早めに受診してください。
・耳が臭う(健康な耳は嫌な臭いがあまりしないものです)
・黄色や黒っぽい色の耳垢がたまる
・耳の縁が赤く腫れたり、ただれたりする
・痩せてきた(あるいは体重が増加した)
・頭を振ったり、耳をどこかに擦りつけたりする(継続する不快なかゆみのため)
耳の外側に毛玉ができているときは、耳にかゆみを伴う外耳炎が原因である場合が多く見られます。
不快なかゆみを気にして、頻繁に前足で耳をかくのでもつれて毛玉ができるのです。
炎症が進むと痛みも伴うようになりますから、耳を触ることも嫌がるようになります。
また、慢性化すると皮膚が厚くなって外耳道が狭くなるため、外耳道がふさがったり、聴覚障害を起こす場合もあります。
【治療】
外耳道を薬液などを用いて洗浄し、症状に合わせた抗炎症剤や抗菌剤などを点耳します。
治療と合わせて耳の検査を定期的に行います。
*重症の場合や、ご家庭での洗浄・点耳が困難な場合は毎日の通院治療が必要です。
*治療が終了するまで点耳薬の投与を続けますが、完治後も耳の洗浄を習慣にすると再発が予防できます。
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◎症状がなくても、元気なうちから一年に一回、 7歳を過ぎれば半年に一回程度の定期健診を受けましょう。
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【尿路結石症】
膀胱や尿道に砂粒や石のようなもの(結石)ができてしまう病気です。
尿路結石に刺激されることで膀胱が傷つき出血したり、痛みが出たり、オシッコが出にくくなったりします。
とくに、結石で尿道が詰まってしまい、オシッコが全く出なくなると命にかかわる危険な病気です。
何度もオシッコに行ったり、一回の尿量がいつもより極端に少ない、オシッコが赤みを帯びているなどの症状があれば、すぐに受診してください。
・一日に何度もオシッコに行く、または、排尿姿勢を頻繁にする
・オシッコが赤みを帯びている(また、白っぽく濁っていることも)
・少ししかオシッコが出ない
*全くオシッコが出ないときは急を要します。できるだけ早く受診してください。
【治療】
尿検査や血液検査で尿路結石症や膀胱炎の有無を確認診断し、症状に合わせた治療を行います。いずれの治療も、場合によっては療法食などの併用が必要なことがあります。
抗生剤や抗炎症剤の投与や注射、治療と並行して尿の定期検査を行います。
*治療が終了するまで継続したお薬の投与や検査が肝心です。
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◎症状がなくても、元気なうちから一年に一回、 7歳を過ぎれば半年に一回程度の定期健診を受けましょう。
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